臨床検査科のご案内  
 

 当院、臨床検査科は総勢17名で、8部門
(生化学、血液、免疫血清、一般、輸血、生理、病理、微生物)の業務を行っています。年間365日24時間の救急医療体制に対応し全員で日直、宿直を分担しています。心臓カテーテル、病理解剖は拘束者を置き、機器のトラブル等は緊急連絡網で常に対応できるようにしています。またNSTチーム、糖尿病サポートチームへ積極的に参加し輸血委員会,院内感染対策委員会ではリーダー的役割を果たしています。
  各部門の専門性を高めながらなお且つ横の連携も深めようと全員複数部門の検査をできるようにしています。毎週一回の5分以内のワンポイント学習、月一度の検査科学習会を定例化し、部門では、より専門的に症例検討会なども定例化しています。

 機器の進歩、効率化の中で業務全体を見直しながら他職種との連携を含め、常に新しい対応を考えていくことをモットーにしています。

 
   
各部門の概要
 

◎臨床検査情報システム

 臨床検査自動化システム(いわゆる搬送システム)導入と同時に細菌検査、輸血検査、生理検査予約等の情報を盛り込んだ臨床検査情報化システム(Laboratory Information System : LIS)を構築し、検査業務の迅速性 円滑性 確実性を確保しました。さらに病院情報化システム(Hospital Information System : HIS)と連結し、検査依頼や会計などの連携をはかり診療レベルの向上、患者サービスに結びついたシステムを構築しています。

 
   

◎臨床検査科受付

 オーダリングを期に中央採血コーナーと生理機能部門の受付を統合して行っています。内科外来・臨床画像センター受付・採尿トイレとも隣接しており、患者さんの検査案内や相談にも応じられ好評を得ています。

 
   

◎中央採血コーナー

 臨床検査技師一名・看護師一名が担当し日に 130名から150名の採血を行っています。臨床検査科受付にて確認された情報を自動バーコード添付機に送り、採血管が各患者さん別に搬出されます。本人確認の上採血します。

 採血患者さんの 50〜60%は結果待ち・至急です。臨床検査技師が携わることにより、待ち時間の説明や大まかな検査項目の説明ができるようになりました。

 また必要最低採血量も把握でき、より迅速で、より患者さん側に立った検査データを臨床に返すことができます。

 
   

◎生化学検査

 全身の状態把握を含めた肝機能検査・腎機能検査・糖尿病検査などを行います。

 自動検体処理装置が生化学分析装置・免疫血清分析装置に接続しています。これにより分析結果の迅速化、および人為的取り違いを防止しています。また検査結果を技師が判断し再検のお願い、および関連項目の追加などを医師と連絡を取っています。異常値(正常範囲でも)変動の大きな測定値に対しては、患者さんの状態確認を含め、電話での緊急連絡対応をしています。JSCC準拠等、標準化対応を済ませています。

1,病棟採血は回診時迄に結果が閲覧できる様、早朝より病棟に出向き、検体を回収
  し午前9時迄に結果を提出しています。

2,外来採血は中央採血室にて対応しています。結果は緊急のいかんに拘わらず40分
  前後で結果報告をおこなっています。

3,日々の精度管理はもとより、積極的に外部精度管理に参加し、高いレベルを維持し
  ています。また新しい検査項目も積極的にとりいれています。

患者さんのために役立つ検査結果を、いつでも新鮮な状態で報告する事を心がけています。

 
   

◎血液学検査

1 .各種貧血、白血病、血小板数異常の発見のための末梢血液検査、血液疾患同定
  のための骨髄検査、抗凝血薬の投与量のモニタリングの複合凝固因子等各種凝
  固検査、DIC診断のための線溶系検査を行っています。

2 .隔週にて信州大学医師による血液外来(内科、小児科)があり、連絡を密にして
  血液疾患の早期発見、治療に貢献しています。

3 .依頼件数の約50%が診察前検査の至急検査であり、30分以内の結果報告

  を目標とし迅速性に努めています。

4 .コントロール血球にて自動血球計数機の精度管理、コントロール血漿を用い

 て自動凝固測定装置の精度管理を日々行い、外部の精度管理にも積極的に参加し
 て正確性、精密性の向上に努めています。

 
   

◎免疫血清検査

甲状腺機能検査・肝炎ウイルスマーカー・腫瘍マーカー等の検査を行っています。

電気化学発光免疫測定法と化学発光免疫測定法を用いて測定しています。

生化学検査・血液検査と同様に緊急報告を行っています。

甲状腺疾患の患者さんの服薬量増減などに役立っています。また精度管理においても満足出来る結果を収めています。

 
   

◎ 一般検査

 尿、便、穿刺液(髄液・腹水・胸水・関節液等)などの検査を行っています。

 また、肺炎起因菌の迅速診断に尿中肺炎球菌莢膜抗原検出検査を始めました。

〔尿検査〕

尿蛋白・・・尿蛋白と顕微鏡検査の併用は、腎疾患鑑別診断の基礎になります。

尿 糖 ・・・糖尿病の指標です。病的かの判断は血糖など種々検査を併せて行います。

ケトン体・・・インスリン不足による糖尿病では、尿中に排泄される事があります。

ウロビリノーゲン・・肝疾患、溶血性疾患及び胆道閉塞の診断に有用です。

ビリルビン・・・肝疾患の診断のための徴候として重要な検査です。

潜  血・・・・・腎臓および尿路の炎症、結石、腫瘍などがある場合に見られます。

 また、尿中の細胞、細菌、結晶などを顕微鏡で観察します。

〔便の検査〕

便中に出血がないか、寄生虫、虫卵が存在しないかなど調べます。

 
   

◎輸血検査

 輸血に必要な検査(血液型、不規則抗体、交差適合試験など)を行っています。又、輸血用の血液製剤(全血・血小板・血漿など)の補充・払い出し・保管の管理を行っています、輸血用血液の使用時には、血液に放射線照射を行い、GVHD(移植片対宿主病)の予防に努めています。

 
   

◎生理機能検査

循環器系検査

心電図・負荷心電図・24時間ホルター心電図(解析含む)・心エコー・経食道心エコー・トレッドミル負荷試験・脈波( ABI)・心臓カテーテル検査

•  24時間ホルター心電図検査:日常生活の心電図を記録することで普通の心電図ではつかまりにくい不整脈や狭心症の発作時の記録等に有用です。

•  心エコー検査:心臓の動きの様子や心臓内の血液の流れを見ることで、狭心症や心筋梗塞、心筋症、弁膜症、心不全の早期発見に有用です。

•  脈波(ABI)検査:手足の血圧を測定する事で、血管の動脈硬化(血管の硬さ・つまり具合)を調べるのに有用です。

•  心臓カテーテル検査:医師・看護師・放射線技師と共に24時間体制で急性心筋梗塞等の緊急治療にあたっています。また、狭心症の早期発見・治療、弁膜症等の心臓疾患の評価等に有用です。

脳神経系

脳波・小児脳波・誘発筋電図・体性感覚誘発電位(SSEP)・聴性脳幹反応(ABR)

•  脳波検査:脳の電気的活動状態を調べることで、てんかんの早期発見に有用です。 また、意識状態の確認をする上で重要な検査です。

小児では、睡眠脳波も行っています。

•  誘発筋電図:手足に電気的な刺激をし、その伝達の速度を測定することで、神経障害の早期発見に有用です。

•  聴性脳幹反応:耳に音の刺激をし、耳から脳への電気的反応を見ることで、難聴や意識状態の確認に有用です。

その他

肺機能検査・針筋電図・腹部エコー・表在エコー

•  肺機能検査:肺活量や一秒率、残気量などを測定することで、慢性閉塞性呼吸機疾患の早期発見、喘息、肺線維症、肺気腫の診断に有用です。

•  腹部エコー:腹部臓器の腫瘍の早期発見、検診等のスクリーニングに有用です。

•  表在エコー:頚動脈の血液の流れ、甲状腺・乳房の腫瘍の早期発見に有用です。

 
   

◎病理検査

病理検査  病理検査は「病理診断科」医長の下で「組織診断」「細胞診断」「病理解剖」を主な仕事としています。
 「組織診断」は身体の病変部より採取された組織を顕微鏡で観察できるように標本化し、病気の診断をする検査です。それによって治療、手術の適応、範囲などが決定されてくる重要な検査です。検体は試験的に切除された小さな組織や、手術によって切除された胃や腸などの臓器があります。
 「細胞診断」は婦人科の擦過スメアー、尿や喀痰の中の細胞、あるいは針で病変部を穿刺してわずかな細胞を集め顕微鏡で観察し癌細胞を見つけることを主にした検査です。細胞検査士有資格者は5名おり常時2〜3人で業務をできるようにしています。
 「病理解剖」はご遺族のご了承のもとに亡くなられた患者さんの死因、病態、治療効果、などを系統的に調べ医学の進歩に貢献する目的で行われています。年間約20体です。

 
   

◎細菌検査

病原細菌の原因菌と有効な薬剤を調べて、治療に役立てる検査です。

結核菌を疑う場合は直ちに鏡検し、結果を報告します。

その他、水のレジオネラ属菌の検査、給食の食品検査、食品関連職員の定期的便検査。また、生死を左右する敗血症発見のための検査としてβーDグルカン、エンドトキシンテスト。便では偽膜性大腸炎の検査のひとつとして、CDチェック、小児下痢原因と知られるロタ・アデノウイルスなど幅広い検査をしております。
 院内感染防止のため情報発信原にも努めています。

 
 
トピックス

◎配偶者間人工受精法について

配偶者間人工受精法 AIH(artificial insemination husband)

AIHとは配偶者から採取した精液を濃縮し、精子を細い管で子宮の中に注入し、自然受精をさせることです。精子と卵子が出会うための複雑な経路を人工的に短縮する方法で、それによって受精の機会を改善する方法です。
 当院は05年4月からこの治療法を始めました。


学会発表
 2005年 骨盤内に発生した孤立性線維性腫瘍 solitary fibrous tumor の一症例
 2005年 ペプシノゲン陽性者の検討
 2005年 膀胱原発小細胞癌の一症例
資格所持者
 細胞検査士               5人
 国際細胞検査士認定資格者    4人
 2級臨床病理技術認定資格者    2人
 2級臨床血液技術認定資格者   2人
 超音波検査士(消化器)        2人
 超音波検査士(体表臓器)      2人
 
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